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<<   作成日時 : 2011/07/11 21:34   >>

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人間が複数集まればそこに競争や確執が現れてくるのは当然
と言えば当然なのでしょうけれど、ちょっと行き過ぎたのが
見えたかな、と思ったのがこれです。作者は荒木源、タイト
ルは『オケ老人!』です。
どちらかと言えばワタシは、主人公兼語り手の「ぼく」(高
校数学教師。アマチュアオーケストラの指揮者になってしま
った青年)よりも、音楽会開催の裏で国家機密をめぐって暗
躍したアリョーシャこと有野の方にシンパシーを感じました。
というか、「ぼく」よりも有野が主人公になった方が、血湧
き肉踊る物語になったのでは、と思っていたのです。彼が諜
報の世界、正しいと思えることを自らの手と力でやり遂げら
れる(と実感できる)世界に見を投じるきっかけとなった出
来事は、涙無しには読めません。

本編ですが、たまたま行ったアマチュア市民オーケストラ演
奏の素晴らしさに心を奪われて、「ぼく」は昔取った杵柄と
ばかりに入団申込をするのですが、肝心の楽団の名前がうろ
覚えだったのが運の尽き……というか、全ての始まりでした。
その市には二つの、似たような名前の市民オーケストラがあ
り、彼は自分が聞きにいったのとは違う方のに入ってしまっ
たのです。
慌てて抜けようとしたのですが、もはや後の祭り(苦笑)。
ですが、他人を蹴落とさないと生き残れない(すなわち、発
表会等に出られない)「梅フィル」と、年を重ねてからの楽
しみだったために技量が足りず、そこから追い出された老人
集団が結成した「梅響」との板挟みに苦しみつつ、少しずつ
「梅響」の皆と心を通わせていくのは、読んでいてホッとで
きます。

一方、工作員の手違いから大事な暗号を手放してしまった対
日スパイの有野は、自分の表の稼業を活かして「梅フィル」
にコンサートの指揮者を選ぶよう、ことを運んでいきます。
ところが、操り人形として使っているはずのロシア人音楽家
の気まぐれに付き合わされて、事態は二転三転(苦笑)。

七転び八起きで頑張ろう、と思わせてくれる一冊でした。


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