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<<   作成日時 : 2012/11/09 20:51   >>

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以前の逃避行とは異なる旅をしている裏同心と一緒に、歩を
進めているような気になれる一冊です。タイトルは『遣手
(やりて)』、作者は佐伯泰英の「吉原裏同心」シリーズの
第六巻めです。

吉原の総籬、新角楼の遣手のおしまが、首を吊った姿で見つ
かりました。自死したかに見えたのですが、調べを進めてい
くうちに何者かに殺されたことが分かったのです。そもそも、
おしまはしっかり者で、自分で命を断つなどということは誰
も思いも寄らなかったのですが、その下手人が自らが女郎の
ころに生んだ子供だったということがいっそうの哀れを誘い
ました。

このおしま、これまで稼ぎ貯めた金が約二百両(現代のお金
に換算すると、一両が約十万円ぐらいといいますから、かな
りの額です)もあり、しかもその割り振り方も抜かり無く決
めてあったのでした。
特に胸に響いたのは、昔の朋輩のおひさの身請けの費用を指
定していたことです。清少納言も書いていますが、有り難き
ものとして、長く続く女の友情、というのを挙げているくら
いなのに、なかなかできないことでしょう。かつておしまと
おひさは、いわば職場の同僚というだけの関係でしたのに、
なんと情の厚い人だろう、と思わざるをえません。

そんなおしまの残した金子を、彼女の遺言通り信濃の国の身
内に届けに、新角楼の主人助左衛門と吉原会所の頭取である
四郎兵衛とお供の若者二人とともに幹次郎が旅をするのです
が、途中会所に恨みをいだいた不心得者を切り伏せつつ、ま
た欲深な親類が関わりを持つやくざもの等と対決しながらの
手に汗握る展開になっております。

そんな緊迫した旅の空の下にあっても、幹次郎は姉様の汀女
のことを思いつつ、一句詠んだりしているのですから、この
二人の繋がりにほっとする旅でもありました。


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