維持管理

年を重ねて(ワタシの場合は、いたずらに馬齢を重ねて、と
云うべきか(苦笑))、人の間でそこそこ混じりあい、立ち
働いている立場にいる人は、どうしても(それほど大きいも
のでなくとも)摩擦やすれ違いで心が痛んだり、体調によっ
てもその疲労感が増したりすることが出てくると思います。
その時、少し気持ちを楽にしてくれる一冊をご紹介したいと
思います。作者は深澤真紀、タイトルは『自分をすり減らさ
ないための人間関係メンテナンス術』です。

ここで作者は、人がほどほどに機嫌良く生きていくための方
策を住まいやパソコンのメンテナンスになぞらえていて、そ
の具体的な説明が、「そういう見方があるのか」とか「そん
なふうに考えていいんだ」と目から鱗でした。
疲れるほどに前向きでなくてもいい、Win-Winな関係ばかり
で世の中成り立っているわけではない、あきらめも時には肝
心、友人という関係が一番難しい……などなど、頑張りすぎ
て「こんなこともできないんじゃ、ダメじゃん、ワタシ」と
自責の念に駆られそうになるのを救ってくれているのです。

もちろん、「ここ一番」で頑張る必要がある場面もあること
は認めていますが、その見極めも重要だと感じました。
常にハイテンションで生活していけているわけでもないので、
低空飛行しつつ、危急の際には素早く、的確に、効果的に事
態に向き合えればそれでいいんだ、と気分が楽になったよう
です。

また、この本の中で引用されている「友人は季節の花」という
言葉は本当に言い得て妙だと思います。「女の友情は長く続か
ない」という事実を、なんと美しくかつ優美に表現しているこ
とかと膝を打ちました。
さらに、「仕事仲間」とはあくまで仕事場にともに現存してい
るだけの存在であって、「友人」ではない、という定義には、
つい最近の自分自身の周囲に起きたとある状況で、ますます納
得した次第でございます(笑)。


自分をすり減らさないための人間関係メンテナンス術
光文社
深澤真紀

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