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<<   作成日時 : 2008/07/04 22:56   >>

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この『不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か』は、
米原万里の本の紹介の2冊目となります。通訳業界の
スピード感あふれる現場をいきいきと伝えてくれて、
居眠りしている私の脳細胞を活性化させてくれるのです。

著者や、その周辺の通訳者たちの失敗談や仕事ぶりを、
その見事な日本語の筆致で描いていくことそのものから
納得させられるのですが、自分が使っている日本語の
土壌をまずしっかりさせないと、何もはじまらない、と
痛感しました。

外国語は、母国語の運用能力をどうしても下回ります。
母国語はまるで空気のような存在で、普段それで考えたり、
ものを書いたり読んだりしているのですが、そのありがたみ
は、無くしてからでしか分かりません。
血で血を洗うような国境線の取り合いをこれまでしてきた
ことがなかったせいか、外国語で教育を受けて出世する若者
がいる国の歴史には、かつて植民地だったりした過去が
あることを、日本語話者は知らないのかもしれません。

それにしても、さまざまな舞台で(原子力関連の国際会議
や、ニュースや、学会などなど)丁々発止とロシア語から
日本へと言葉を移し替えていく著者の、陰の努力というのは
なみなみならぬものがあります。今回の通訳の仕事が終わったら、
この先おそらく使わないであろう単語も頭におさめていく作業や、
記憶術のノウハウなど、ただただ感心するばかりです。

巻末の解説者が、著者とロシアの大統領、エリツィンとの
やりとりを紹介しています。「独断的」な彼のお守りを
見事にしてのけた著者(通称:「エッ勝手リーナ」)は、
言葉を操るだけではなく、ユーモアのセンスでもって人も
操るちからを備えた、女帝の風格をもつ通訳者です。
彼女の書いたものから、煮えたぎって沸騰した湯のような
勢いの、刺激的な様々な世界を覗き見できることは、読書の
楽しみのひとつに他なりません。




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