姐さんの本棚

アクセスカウンタ

zoom RSS この世をば

<<   作成日時 : 2010/02/20 21:42   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 4

枕草子スキーのワタシとしては、藤原道長というと
なんとなく敵、と思ってしまうのですが、この小説を読み
ますと、その考えも変わってきたように思えてなりません。
作者は平岩弓枝、タイトルは『平安妖異伝』です。

主人公の道長はまだ25、6歳の青年です。藤原兼家の
五男坊で、しかも同腹の兄、藤原道隆が中宮定子の父として
権勢を振るっていましたから、未だ出番なし、といった
感じでした。とはいえ、一応藤原家の出、兄のお蔭もあって
それほど低い身分、という訳でもなかったのです。

とある桜の宴において、道長はその少年と出会いました。
父、兼家の屋敷で行われた樹齢五百年、ともいわれる老木
に見事に咲いた桜を愛でての宴で、管弦や舞楽が催されて
いたのですが、なぜか人々は、楽師も、舞人も、杯を重ねた
貴族たちも、気が遠くなったような夢見心地になってしまっ
たのです。夢見心地、とはいっても甘美なそれではなく、
禍々しいような雰囲気に絡めとられていたように思っていた
のを破ったのが、その少年が奏でる篳篥の音色でした。

少年が、楽所の伶人秦真倉の末っ子の真比呂であると知って
道長は興味を引かれました。この真比呂こそ、この小説の
裏の主人公、といってもいいかもしれません。父は秦真倉、
母は高句麗から来た楽人の娘であり、上の息子たちとは母親
が違う、とのことですが、何か不思議な力を持っていました。
楽士だけあって様々な楽器を弾きこなす、というだけでは
ない、ほかの何かです。

それにしても、この本を読みながら、あ〜日本史(世界史も
含めて)の勉強し直さなきゃ、と思いました。なぜって、
書いてある昔の国の名前がほとんど分からないんですから
(泣)。
渤海国とか、扶南、安南とか、いったいドコだったっけ?
てカンジ。四天王寺に納められた海を越えてやってきた
様々な楽器の名前を見ても、ちっとも見当もつきません。
しかも、パソコンで変換できる漢字を見つけるのも難し
そうなのばっかり(苦笑)。

平安の妖しの世界を短編十編で味わえる一冊です。


平安妖異伝 (新潮文庫)
新潮社
平岩 弓枝

ユーザレビュー:
好感の持てる道長「か ...
藤原道長が妖異と対決 ...
楽器の魂平安の闇は現 ...
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る



↓音楽の歴史も要勉強!

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
にほんブログ村

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
あらすじ読むと夢枕獏の『陰陽師』っぽいですね。
『陰陽師』のというか元ネタは『今昔物語』で、内裏が火事になった時、琵琶“玄象”が走って逃げたって話が好きです。
当時は今より物が大事にされてたでしょうから、付喪神とかなのかもしれませんね。
花曜
2010/02/20 23:43
また、また素敵な本の紹介ありがとうございます。しばらく私も平安時代の作品から遠ざかっていました。忘れたころに読むとまた意味合いが深くなって小説の面白さを再発見できるんですよね。読んでみますね。
アーミー
2010/02/21 21:53
>花曜さん

そうなんですよ、楽器と物の怪
担当が今回のは秦真比呂一人に
偏ってしまっているというか…(苦笑)。
この本にも、名前のついた楽器に
まつわるお話がありますよ。

道隆、伊周と道長の関係と女房たち
とのやり取りも興味ぶかいもの
です。
小むらさき
2010/02/22 20:38
>アーミーさん

いえいえ、あくまでワタシの趣味です
ので(^o^;)、良かったら探してみて
くださいませ〜。
平安時代の雰囲気を味わえたり、
歴史についても記憶をあらたに
できたりして、楽しんでいただけ
るのでは、と思います。
小むらさき
2010/02/22 20:49

コメントする help

ニックネーム
本 文
この世をば 姐さんの本棚/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる