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<<   作成日時 : 2011/09/05 21:34   >>

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暦の上ではまだ9月なのですが、秋にぴったりと思えるお話
を読んだので、ご紹介したいと思います。作者は高楼方子、
タイトルは『十一月の扉』です。

中学2年生の爽子は、父親の転勤と生活のタイミングが少々
ずれてしまったがために、偶然見つけた「十一月荘」という
下宿で生活することになりました。女性ばかり四人(家主の
閑さん、シングルマザーの馥子さん(とその娘)、建築関係
の仕事をしている苑子さん)との暮らしが、彼女の心を少し
ずつ育んでいく話なのですが、頭では小説の中だからだと分
かってはいても、爽子がうらやましくてなりませんでした
(苦笑)。
2ヵ月という期限付きですが(いえ、返って期限があるとい
う状況の方が凝縮された、濃密な時を過ごせそうで心に残る
のでしょう)、経済的な心配をすることもなく自分自身を見
つめ直す時を持つことができ、かつ様々な年代の人の生き方
のサンプルを、狭い世界から離れて、観察する機会を得られ
たのですから。

また、閑さんの教え子である晄介くんという男の子との出会
いと、彼の存在から触発されて書き始めた物語との出会いも
素敵なものです。
「物を書く」という行為にどういう意義と効果があるのか、
自ら見つけ出していく過程が、ワタシ自身の心の中も整理し
てくれているようで、後で読み返したらきっと、その時点で
の状況を改善してくれそうな気がします。
恵まれた、幸せな女の子だったら気づきもしないであろう
母親との葛藤も、今のワタシのこのトシになれば、落ち着い
て物語の世界を眺めることができました……多分、この本を
爽子と同年代の頃に読んだら、嫉妬と我が身の至らなさを恥
じるあまり、途中で投げ出してしまったことでしょう。です
から、ワタシにとっては、今がこの本を読むのにちょうど良
い時機だったのだろうと思います。
しゃんと背筋をのばし直したその背を、前へと押してくれる
ような一冊です。



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高楼 方子

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